これまでの開催時期・テーマ・講師等は次の通りです。
□第1回 2001年9月22日(土)14:30〜16:30 慶應義塾大学(三田)・南校舎
     『ボランティアによるシニア世代の社会参加』
       講師:高畑 敬一氏
          (ニッポン・アクティブライフ・クラブ代表、当学会副会長)
□第2回 2001年11月8日(木)18:30〜20:30 生命保険文化センター
                         (千代田区内幸町)
     『年齢から自由な社会〜生涯現役社会をめざして』
       講師:清家 篤氏(慶應義塾大学教授、当学会副会長)

□第3回 2002年2月2日(土)13:30〜16:30 女性と仕事の未来館(港区芝)
     公開シンポジウム
     『シニアの生き方・働き方〜年代や男女の壁を超えて皆で話し合いましょう』
      第1部:基調講演 
          樋口 恵子氏(東京家政大学教授、女性と仕事の未来館館長)
      第2部:パネルディスカッション
          パネリスト
          上田 宗央氏  (株式会社パソナ社長)
          菅野 正純氏  (労働者協同組合連合会理事長、当学会理事)
          坂東 真理子氏 (内閣府男女共同参画局長)
          守永 英輔氏  (淑徳大学教授、当学会理事・事務局長)
          コーディネーター
          袖井 孝子氏  (お茶の水女子大学教授、当学会副会長)

□第4回 2002年4月20日(土)13:00〜16:00 お茶の水女子大学・共通講義棟
     『地域での多様な「働きの場」の創出』
     (1)基調講演
         菅野 正純氏(労働者協同組合連合会理事長、当学会理事)
     (2)「ボランティア活動からNPO法人まで」
         松木 久佳氏(社団法人 長寿社会文化協会前事務局長、当学
                              会理事)
     (3)「高齢者に対する“傾聴”の効用について」
         鈴木 絹枝氏(NPO法人 ホールファミリーケア協会理事長)
     (4)トータルコメント
         山極 完治氏(東邦学園大学教授)

■第1回 関西シニア社会塾 2002年7月13日(土)14:00〜16:00神戸市勤労館
     『介護サービスの質の向上を目指して
         〜“寝かせきり老人”をなくす介護制度を考えよう』
      講師:岡本 祐三氏(国際高齢者医療研究所 岡本クリニック院長)

□第5回 2002年9月14日(土)14:00〜16:00 慶應義塾大学(三田)南校舎
     『平成ヤンババ・ヤンジジ学入門〜次世代支援について考える〜』
      講師:沖藤 典子氏(ノンフィクション作家)

このところシニア社会塾では、大失業時代をふまえて「雇用における年齢差別」
「多様な働きの場創出」といったテーマを取り上げてきましたが、このたびノン
フィクション作家・沖藤典子さん(当学会・理事)が「娘が『できちゃった婚』
をしたとき!」(主婦と生活社) を出版されたのを機に「次世代支援」の問題を
取り上げることとしました。「少子化」は「高齢化」と同じく、あるいはそれ以上
に日本の将来にとって重要な問題であり、「次世代支援こそが高齢者の社会的役割」
という沖藤さんの論点は、まさにシニア社会学会が取り上げるべき課題と考えます。
その意味で、今回のシニア社会塾を機に「次世代育成支援研究会」 (仮称) が、沖藤
典子さんを座長に、2003年2月12日に第1回の会合をスタートさせることと
なったことは、まことに喜ばしいことです。

□第6回 2002119() 14:0016:00 早稲田大学7号館
      『デンマーク高齢者のいきいき自立生活の秘訣
            〜日本と違う福祉・家族・子育てなど〜』
       講師:小島ブンゴード孝子氏 
           (ユーロ・ジャパン・コミュニケーション社代表)

デンマークの歴史的背景、人生設計、福祉、高齢者の生き方、ボランティア活動な
ど、広範囲にわたり、講師ブンゴード氏の生活を通し体験を交え、レジュメに沿っ
てスライドとOHPを使用し講演頂きました。
人生総まとめ「第三の人生」 デンマークは三段階
なぜデンマークが福祉先進国になったのか?
だれがサービスをおこなうか?
いきいき高齢者の活動
女性の自立と社会における役割
消費税25%(内税)と世界でも一番高いデンマーク。しかしこの税金が回りまわって、
必要な養育・教育費・福祉サービスなど大半はこの税金でまかなわれている国。
考え方、生き方など日本と比較することは難しいが、アンケートを見ると参加した
方々がこれからの何かヒントを得たように思われた講演でした。
また、ある男性出席者からは「デンマークの高福祉の裏に国民全員の協力と理解と行
動力があったことを知り素晴らしいと思い、日本でもいつかそれを目標に進んで行き
たい。それには男・女の理解、特に男性の意識変革が必要となりそうだ」との感想・
意見が述べられ、参会者の大いなる共感が得られました。
□ 第7回 2002年12月7日(土)14:00〜16:00 
                お茶の水女子大学共通講義棟1号館202号室
       『育児の社会化と育児保険』
        講師:山ア 泰彦氏(上智大学社会福祉学科教授)

 次世代育成支援のあり方・育児の社会化といった論点の整理を試みた後、育児保
険構想を解説。育児保険のモデルとして「サービス中心の地域保険(介護保険)モ
デル」「現金給付中心の国民保険(年金保険)モデル」「総合保険モデル」を提案
され、講師は総合保険モデルを推薦されました。
その後の質疑応答では、講師の構想への具体的な内容への提案や疑問 等について
活発な意見交換がなされ、女性の参加者からの発言が多かったこともあり関心の高
さがうかがえました。

□ 第8回 2003年2月1日 (土) 14:00〜16:00 早稲田大学7号館 219号室
            『望ましいシニア像をモンタージュする』 
               講師:濱口晴彦氏(早稲田大学人間科学部教授・当学会理事)

今回は「望ましいシニア像研究会」の拡大版として位置付けられ、濱口講師のほか
研究会参加者数人も見解を披露する新しい形式で行なわれました。
先ず、濱口講師がシニア像をモンタージュするに当たってのベースとなる考え方を、
@シニアへのイニシエーションについて Aシニア化社会からシニア社会へ 
B老若共同参画社会の形をつくるために、の切り口で話が進み、その後各々実体験
と豊富なキャリアを持つ3人の会員から望ましいシニア像の提案が披露されました。
トップを切った大木壮次さんは、働き方アプローチの観点からシニアに望まれる働
き方の主張があり、次いで貴志義孝さんからは生活感アプローチの観点を、ご自身
が研究テーマとしている中高年齢者の社会的健康とスポーツとの関連の中で提案が
なされ、3人目として、河西和彦さんはジェンダー・アプローチの観点から、母親
の遠距離介護の体験を基に、男性の介護に対する意識改革が必要であることの主張
と提言がありました。その後の質疑応答では、シニアの定義をどう考えるか、また
シニアの社会貢献等について活発な意見が出され、参加者が当テーマに強い関心を
持っていることが浮き彫りになりました。
◆第9回シニア社会塾
  特別企画 “対話型  シニア社会塾”
〜〜新時代の望ましいシニア像をさぐる〜〜

第9回を迎えるシニア社会塾は、少し趣向を変えて会員の皆様との「対話」を主眼とし、パネルディスカッションとタウンミーティングの形をとることといたしました。
もうすぐ団塊の世代が60歳を迎えようとする今、50台の予備軍を含めた「シニア」のもつ影響力は計り知れないものがあります。人口の1/3をしめようとするこの人達がどうあるべきか・・・いや、どうあって欲しいのか、年齢・性別を超えて大いに語り合おうではありませんか。

既にこのテーマで早稲田大学・濱口教授のもと『望ましいシニア像研究会』が発足していますが、まさに時を得た議題として多くの皆様のご意見を伺えればと思います。奮ってご参加ください。
□日 時 : 2003年4月19日(土) 13:00〜19:00
□場 所 : 慶應義塾大学(三田)南校舎 5階 454号室 (港区三田2-15-45)

第1部   パネルディスカッシヨン (13:00〜15:30)
  パネリスト(50音順)
大熊 宏子氏     パワフルエイジング研究会(新潟)世話人
尾澤 達也氏     株式会社  資生堂  顧問
榊原 智子氏     読売新聞東京本社  編集局  解説部
    哲夫氏     厚生労働省  大臣官房長
堀池 喜一郎氏   NPO法人シニアSOHO普及サロン・三鷹 代表理事
 コーディネーター  
濱口 晴彦氏     早稲田大学教綬  シニア社会学会理事・運営委員長 

第2部    タウンミーティング (15:45〜17:00)  
★第1部のメンバーのほかに次の方々も討議に参加し、会場のみなさまのご質問・ご意見を伺いながら活発なやりとりを期待しています。(50音順)
坂巻 煕 氏  淑徳大学教授  シニア社会学会 理事
袖井 孝子氏    お茶の水女子大学教授  シニア社会学会副会長
和久井 良一氏 さわやか福祉財団 渉外代表  シニア社会学会 理事   ほか
 コーディネーター  
守永 英輔氏     淑徳大学教授  シニア社会学会 理事・事務局長

第3部    懇親会 (17:30〜19:00)
総合司会・進行   桂山 元明氏 シニア社会学会 理事・事務局            

<特別企画  対話型シニア社会塾の概要報告>
第9回シニア社会塾は特別企画として対話型の複合シンポジウムとし、4月19日(土)、風薫る慶応・三田の大教室に100名近いご参加を戴き、盛大に終了しました。
第一部は年齢、性別、立場を違え、バラエティーに富んだ会員の中のタレントに依るパネルディスカッシヨンで、コーディネーターの浜口晴彦さん(早稲田大学教授、運営委員長)の「望ましきシニア像研究会」にいたる想いを皮切りに刺激的な論議が展開されました。各氏のご発言要旨はごく簡単に後述します。
第二部は    袖井副会長(御茶ノ水女子大学教授)    和久井理事(さわやか福祉財団、渉外代表)    坂巻理事(淑徳大学教授)にご参加を戴き守永理事、事務局長のコーディネートによるタウンミーティング、会場の皆さんとの対話が弾みました。

    
 
○尾澤達也さん(資生堂顧問、60台)  「老後」はヒトのみに与えられた神様からのプレゼント。だから、1)邪魔をしない、2)自立する    3)自己実現する    4)人の役にたつ    5)若い世代との交流を図る、をモツトーに次世代へのエールを送つて行きたい。
○堀池喜一郎さん(シニアSOHO普及サロン三鷹代表理事、60台)      I、Tの活用から「ただならぬオヤジたち」の集団が出来上がつてしまつた。この人達の潜在能力は計り知れないものがある。世の中の変化で「支える側」にならざるを得ないこの人たちに、誰かがやつてくれる、という「受容型」の行動、発想がが多いのが気になる。次の社会を構築するサーバントリーダーの役割を次世代とともに果たして行きたい。
○辻    哲夫さん(厚生労働省    大臣官房長    50台)     生きがいとは世の為、人の為に尽くす「利他心」から生まれる。同様に真の自立とは社会との係わり合いからのみ生まれる。 心豊かなネツトワーク社会を目指して行こう。
○大熊宏子さん(パワフルエイジング研究会「新潟」、世話人    50台)    地域(地方)の高齢者は生涯現役、自然の中で生き生きと主体的に生きている。バリアフリーが必ずしも高齢者の為では無い。過保護に甘えないで、マスメディアに左右されない「自分なり」の暮らし方をすることが大事ではないか。
○榊原智子さん(読売新聞    編集局    解説部    40台)      人生90年時代のシニアの目標は「いつまでも若々しく生涯現役」か、未来世代をどう育てるか、若い人たちの活躍の場を塞がないで潔く道を譲り、企業や行政では限界のある社会活動などにシニアパワーを活かして欲しい。
(あとがき)
はからずも、シニアの「自立」と「次世代支援」がキーワードとして浮き彫りになつたように想います、「老害」にならない「生涯現役」、、望ましきシニア像のひとつの切り口かも知れません.。                                               (桂山記) 

◆第10回シニア社会塾
10月11日(土)木村史暁氏(滑ヨ東雇用創出機構・代表取締役社長)による講演
「わが国の労働市場課題と関東雇用創出機構の挑戦」
会場は潟pソナ(千代田区一ツ橋1-1-1)2階会議室(地下鉄東西線・竹橋駅下車。九段下方面出口からビルに直結。
当学会の協賛会員・大手人材派遣会社潟pソナは関東地域の大手企業との共同出資により、中高年の再就職を支援するために、このほど同機構を設立。産業界におけるシニアの働きの場・拡大の新しい試みについてお話を聴き、皆さんで考えたいと思います。仕事があるのに職に就けない雇用ミスマッチのなど、中高年には大変関心の高いテーマです。

 
「老若共同参画社会はどういう社会か」シリーズ
              
2006年度

講 師(敬称略)

テ ー マ

期  日

濱口 晴彦   
(創造学園大学教授、当学会運営委員長)

老若共同参画社会は「普通の社会」である

06年426日(水)

清家 篤    (慶應義塾大学教授、当学会副会長)

エイジフリー社会を生きる

06年7月1日(土)

嵯峨座(さがざ) 晴夫 (エイジング総合研究所理事・早稲田大学名誉教授)

少産少死と老若共同参画社会

06年722日(土)

轡田(くつわだ)隆史      
(テレビ朝日コメンテイター、元朝日新聞論説委員、エッセイスト)

“甘ったれるなシニア!”というヤングの叫び 

06年9月16日(土)

田中 羊子  
日本労働者協同組合連合会・センター事業団専務理事) 

市民自身が地域の再生、まちづくりの担い手になる時代を   〜「新しい福祉社会の創造」をめざすワーカーズコープの挑戦〜

06年1028日(土)

袖井 孝子   (お茶の水女子大学名誉教授、当学会副会長)

年金の将来―世代間の対立を超えて

06年1125日(土)

荒井 (たかし) (毎日新聞編集委員) 

良寛に学ぶ生涯学習

07127日(土)

宮本 みち子  (放送大学教授) 

社会から排除される若者を生まない社会作り

07年217日(土)

川村 (まさよし)       (武蔵野大学教授)

老若共同参画社会はボランティアのフロンティア

07年3月24日(土)




シリーズ第7回開催のご案内

「老若共同参画社会はどういう社会か」を基本コンセプトに行っているシニア社会塾のシリーズ展開。 2007 年度最初の第7回目となります。
講師は、毎日新聞編集委員の荒井 魏氏です。演題は、「良寛に学ぶ生涯学習」。一人の「生涯学習者」として良寛の第2の人生を追うと、その透徹した人生観、無一物に近い物に依存しない生活、自然との触れ合い、地域に溶け込む姿勢、諸芸術活動による心の豊かさなど、今様「老若共同参画社会」の実現ともいえます。

今回より会場が、市谷日大会館に変更になります。ご注意ください。

講師:荒井 魏 氏(毎日新聞編集委員)
演題:「良寛に学ぶ生涯学習」
日時: 2007年1月27日(土) 15:00〜17:00
会場: 市谷日本大学会館(本部) 203 号室  TEL : 03−5275−8110
東京都千代田区九段南4−8−24 私学会館(アルカディア)向かい側(靖国通り沿い) JR/ 都営地下鉄新宿線 / 東京メトロ有楽町線 / 南北線・市谷駅・ A2 出口徒歩1分
地図はこちら ? www.nihon-u.ac.jp/site/access.html

 

 シニア社会塾「老若共同参画社会はどういう社会か」シリーズ・第3回

各界の識者を講師にお招きして「老若共同参画社会はどういう社会か」を基本テーマとする「シニア社会塾」をシリーズで展開いたします。開催は、原則として月1回、第4土曜日といたしますが、講師・会場の都合等により変更する場合があります。今回は、その第3弾です。そのつど、ご案内をいたしますので、多数の方のご参加を心より願っております。

少産少死と老若共同参画社会
      
             嵯峨座 晴夫(早稲田大学名誉教授)

21世紀に入って、日本社会は新しい状況に直面している。それを生み出した要因としては、少子化の進行、人口減少、団塊の世代の定年(2007年問題)、高年齢人口の急増、個人主義的あるいは自己中心主義的な価値観の波及などが考えられる。この状況の中で、現代日本は政治(制度)、経済(経営、就業)、社会(教育・文化、規範)などの面で多くの問題が生じ、それらへの対応が迫られている。
 この新しい状況と問題の背景には、人口転換と呼ばれる社会構造の変化がある。近代化につれて、人口は多産多死から多産少死を経て少産少死へと推移した。老若共同参画は、近代化の当然の帰結であり、その意味では少産少死はその父であり、その母であった。かつて、リースマンが指摘したように、少産少死はS字曲線の最終段階として安定的なイメージで捉えられていたが、将来の状況は極めて不安定かつリスキーである。ここでは、高齢社会における老若共同参画の必然性を「生きがい」の観点から明らかにし、そのあり方について労働参加、社会参加、世代間交流に焦点を当て提言を行う。
                記
1.日  時  2006年7月22日(土) 午後3時〜午後5時
2.会  場  みなとNPOハウス 4階会議室
        
港区六本木4−7−17
         地下鉄 大江戸線・日比谷線六本木駅6番出口
         徒歩3分 俳優座の裏側

3.定  員  50名
4.参 加 費   一般 100円  会員 1000円
5.主  催  シニア社会学会
6.申し込み  参加ご希望の方は、FAXまたはE-mailでお申し込みください。      シニア社会学会・事務局 
                             電話&FAX:03−5778−4728                                       (オープン:月・水・金)  
                            E-mail:jaas@circus.ocn.ne.jp

                           会員以外の方のご参加も歓迎いたします。      以上

 シニア社会塾「老若共同参画社会はどういう社会か」シリーズ・第2講

シニア社会学会が提唱する「老若共同参画社会」についてのイメージを明確にし、さらには社会的合意形成に資することを狙いとして、各界の識者を講師にお招きして「老若共同参画社会はどういう社会か」を基本テーマとする「シニア社会塾」をシリーズで展開いたします。開催は、原則として月1回、第4土曜日といたしますが、講師・会場の都合等により変更する場合があります。今回は、その第2弾です。そのつど、ご案内をいたしますので、多数の方のご参加を心より願っております。会員以外の方の参加歓迎です。

   エイジフリー社会を生きる
       ―豊かな人的資産を活かす―
    清家 篤
(慶応義塾大学教授・シニア社会学会副会長) 

今の日本の高齢者は、世界一の産業社会で働いてきた人たちです。そこで蓄積された仕事能力も世界一の水準のはずです。現在その人的資産は、必ずしも有効に活用されているとはいえません。
とくにこれからの本格的少子高齢化時代には、若・中年層だけが働いて社会保険料などの負担をするのでは、働く者の負担はどんどん重くなっていきます。このように個人の立場からも、また社会的に見ても、働く意思と仕事能力のある高齢者が活躍できる「生涯現役社会」を作ることは、これからの日本の最重要課題のひとつです。                  
                 記
1.日  時  2006年7月1日() 午後3時〜午後5時
2.会  場  みなとNPOハウス 4階会議室
         港区六本木4−7−17
3.定  員  50名
4.参 加 費   一般 100円  会員 1000円



シニア社会塾「老若共同参画社会はどういう社会か」シリーズ展開・第1講

シニア社会学会が提唱する「老若共同参画社会」についてのイメージを明確にし、さらには社会的合意形成に資することを狙いとして、各界の識者を講師にお招きして「老若共同参画社会はどういう社会か」を基本テーマとする「シニア社会塾」をシリーズで展開いたします。開催は、原則として月1回、第4土曜日といたしますが、講師・会場の都合等により変更する場合があります。今回は、その第1弾です。そのつど、ご案内をいたしますので、多数の方のご参加を心より願っております。

老若共同参画社会は「普通の社会」である

濱口晴彦(創造学園大学教授・シニア社会学会運営委員長)

 少子高齢社会化と人々のライフスタイルの変容という2つの流れがぶつかり合っている。この勢いによって押し上げられたのが老若共同参画社会である。老若共同は昔も、今も、これからもあるということで、この社会を「普通の社会」という。
 しかし、この社会が社会の成熟化に伴って登場した経緯から、この「普通の社会」に生きる老若の世代間の繋がり、ねじれ、断絶の諸相はこれまで以上に安心、安全、公正、正義の物差しではかられるし、この社会を巡る幾つもの関心事が浮上してくる。
                  
1.日  時  2006年4月26日(水) 午後1時〜午後3時
2.会  場  みなとNPOハウス 4階会議室
        港区六本木4−7−17 地下鉄大江戸線・日比谷線六本木駅
3.定  員  50名
4.参 費  一般 1000円  学生 500円
                                                 以上


<第15回シニア社会塾>

 団塊世代の定年が日本を変える 

 これからざっと2年の後、第二次大戦後のベビーブーム第一期に出生した、いわゆる「団塊の世代」が次々と定年になる段階を迎えます。これより先の先輩世代にくらべて、この世代は戦後60年間の成長していく節々で、さまざまな話題を提供してきました。そして、柔軟な生活感覚と多様なライフスタイルをもっているため、この世代の地域社会復帰は私たちの国のあちこちにかなりのインパクトをもたらすことが予想されます。 これまでの日本では、企業社会が「主」で地域社会が「従」、職業が「主」で生活は「従」といった関係図式で語られることが多かったと思います。近年、個人生活の価値のウエイトが高まってくるにつれて、むろんこれまでの図式が少しずつ変わってきているのも事実です。
 この点に関して、団塊世代の定年と地域社会復帰は、全国の地域社会に多彩な個性を持ち込み、活性化することに貢献するという期待もうかがえます。シニア社会塾ではこの団塊世代の生き方をテーマにし、ご自身がこの世代に属する加藤 仁氏にお話しいただきます。氏は現在発売中の「文芸春秋」4月号の団塊世代特集でも、「定年革命」という表現で興味ある論陣をはっておられます。
 会員以外の方も歓迎しますのでお誘い合わせの上、多数の皆様のご参加をお待ちしています。

 日時:2005年4月16日〈土〉 14:00〜16:30
  講演:「団塊世代の定年が日本を変える」(1時間)
  講師:加藤 仁氏(ノンフィクション作家・当学会理事
       <プロフィール>
           1947年(昭和22年)名古屋生まれ
           1972年(昭和47年)早稲田大学政治経済学部卒業
           1973年(昭和48年)在学中より勤務していた出版社を辞め、ノンフ              ィクション作家として独立以来、人物論、ドキュメント、ルポルタージュ          などを手がけ、生活者の視点から一人ひとりに会い、取材執筆活動を続け             る長時間の取材をした定年者退職者だけでも3000人以上にのぼる。無             名の人々の生活を見つめて、変わりゆく日本人の姿を描き、新・日本人論             を展開している。
  加藤氏を囲むパネルディスカッション (団塊世代の会員たち)
    コーディネーター:当学会事務局長 守永 英輔氏
● 会場:慶応義塾大学(三田)・南校舎425号室(2階)
● 参加費:1000円 お申し込みは事務局へFAXまたはE-mailで


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<第15回シニア社会塾 概要報告>

4月16日(土)慶應義塾大学(三田)で、「団塊世代の定年が日本を変える」をテーマに第15回シニア社会塾が開催され、加藤仁氏(ノンフィクション作家・本学会理事)の講演のほか、同氏を囲む団塊の世代の会員たちによるパネル・ディスカッションが行われ、50余名の参加者のもと、会場との双方向の対話が行き交って盛会でした。
ご自身が団塊の世代である加藤仁氏の講演は、
@団塊の世代はこれこれの特徴があるなどと、簡単には言い切れない。世上、全共闘世代、ニューファミリー、ミーイズムとか、いろいろ言われるが、これらについてはすべて団塊の世代自身から必ず異議がでてくる。
A団塊の世代をはっきりと定義したい。団塊の世代とは昭和22年4月2日から昭和25年4月1日までに生まれた約750万人である。つまり学制によると3学年である。
B団塊の世代の唯一の特徴は、その数の多さにある。その共通体験は、義務教育までである。それ以後は、バラツキがでてくる。
C戦後の貧しい時代を体感している世代で、衣食住においても最低限の機能が満たされれば満足できる最後の世代でもある。
次は、この団塊の世代が、定年を迎えると社会にどういう変化が起こるかというと、
@定年が楽しみという団塊世代の男性たちが、85.4%もいるという04年の調査結果、
さらに
A5年前の調査では、有名企業のサラリーマンの8割以上がパソコンを苦にしないと言われており、まず、NPOの数が飛躍的に増えるのではないかということと、パソコンに強い団塊の世代は、人の手を借りずにどんどん自分の考えを発信するなど、趣味についても、お仕着せではなく、自分本位の個性的なスタイルをとる傾向が強い。
最後に、団塊の世代に求めたいのは、世代のワクを越えた、老いも若きも入り混じった集まりを地域社会に、行政主導ではなく、自分たちの手で作ってほしいということでした。

◆シンポジウムin仙台

     《〜これからのシニアに期待されるもの〜》


先ごろ、総務省は65才以上の高齢者数が総人口の19.5%に達し、人数、比率ともに過去最高を更新したと発表しました。5人に1人が65才以上と、他国に類をみない速さで高齢社会が進んでいる日本、定年とともに第2の人生をどう過ごすかが、大きな課題となっているのではないでしょうか。雇用・年金・介護などそれぞれが抱えている問題は異なりますが、今、《これからのシニアに期待されているもの》は何かについて、講師の問題提起を受け、参加者とともに意見交換を行なうシンポジウムを、ここ杜の都仙台で開催いたします。老若男女多くの皆様のご参加をお待ちしております。
講師:濱口晴彦氏(早稲田大学名誉教授、当学会運営委員長)
司会:袖井孝子氏(お茶の水女子大学客員教授、当学会副会長)、討論者:数名

日時:11月21日(日) 13:00〜15:00 
会場:ホテルメトロポリタン仙台 会費:1000円(資料代) 

参加申込:シニア社会学会・事務局宛
Fax:03-5778-4728,e-mail:jaas@circus.ocn.ne.jp)

◆第14回シニア社会塾
「どうなる年金・どうする年金!〜マスコミが採点する年金改革〜
2004年6月19日シニア社会学会第3回大会内で開催

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◆第13回シニア社会塾報告
第13回シニア社会塾は、4月17日()14時から16時30分まで慶応義塾大学の南校舎425教室で14名が参加して開催されました。テーマは『対話型討論』「市民の出番です 市民公益サービスが社会を改革する」と題して、シニア社会学会理事・()さわやか福祉財団理事渉外代表の和久井良一さんを講師に迎えて行われました。
講座は単に和久井講師からの一方通行ではなく、出席者全員との対話が、和やかな雰囲気の中で行われたこと、及びレジュメの説明に加えて、全国各地で活動されている多くの事例をパワーポイントで紹介があったことにより、硬くとっつきにくいと思われた「市民公益サービス」ということばを、出席者は身近なものとして十分理解し得たものと思われます。
講師は、「市民公益」へのこだわりとともに、次世代がもっといい時代であって欲しいとする「孫世代」へのこだわりを切々と強調されました。
講義の中で、社会が求める時の流れとして「地域力」があること。市長・村長の考えが変わると地域は変わること。公益とは不特定多数の者の利益であること。この国の姿はみんなが不安を感じている、日本はこのままでいいのか。日本のあるべき姿は市民参加で地域は豊かになる。などの数多くのキーワードが示されました。そしてその実証として富山県、三重県四日市市、栃木県鹿沼市、千葉県流山市などの市民公益サービスの諸活動例が明快な写真で紹介されました。予定時間を延長して、出席者から問題意識が高く積極的な発言が多く出され、大変有益な会合でありました。


12回シニア社会塾のご案内

<徹底討論> 自衛隊のイラク派遣を考える
 〜〜戦争体験者は自衛隊派遣をどのように思うのか。次代を担う若者は 今日の事態をどのように考えているのだろうか。〜〜

 イラクは米英両国による占領下で、今なお戦争状態が続いている。11月29日には、ついに日本人の犠牲者が出た。そうした中で、日本政府はイラクの復興支援、人道支援を大義名分にして自衛隊の派遣方針を決定し実行しようとしている。国民世論も参否両論あるなか、憲法9条の制約から、事実上の戦争状態の中に自衛隊を派遣することができるのか、という大きな問題も改めて浮上してきている。第二次世界大戦という大きな犠牲の上にできた、平和憲法体制下の日本がこれからどのように国際貢献の役割を果たしていくのか、ということが改めて問われる事態でもある。戦争の悲惨さを体験した方々が、イラクへの自衛隊派遣をどのように考えているのか。次世代を担う若者は戦争地域への自衛隊派遣という事態をどのように考えているのか。イラクへの自衛隊派遣をテーマに平和の問題について徹底討論を行います。
□ 日 時  2004年2月14日(土)午後2時〜5時(受付開始1時30分)
□ 会 場  みなとNPOハウス 4階会議室
(港区三河台中学校の廃校を利用し た今話題のNPОの集合体で30近い団体が入っている)
 港区六本木4-7-14 地下鉄 大江戸線・日比谷線 六本木駅6番出口 俳優座裏
   <地図は下記参照>

□ 問題提起    宇都木 法男氏(シニア社会学会理事・運営委員、NPO事業サポートセ ンター専務理事)(司会・進行)
□ 代表討論者 公募により決定するシニア代表・若者代表若干名 ほかに会場の参加者の意見・討論
□ 定  員  50名
□ 参 加 費    一般 1000円 学生 500円
□ 申し込み  参加希望の方は FaxまたはE-mailで事務局へお申し込みください
シニア社会学会・事務局 渋谷区渋谷3-15-5パールビル4F
      電話&FAX 03-5778-4728  E-mail:jaas@circus.ocn.ne.jp



今後の計画・課題  学会員の定期的学習・交流の場として定着させ、有効なテーマによるタイムリー な開催(年4〜6回)を目指すとともに、地方での開催も検討していきます。  会員のみなさまからのご意見、企画についてのアイデア、提案を歓迎します。
第11回シニア社会塾
「孫から、日本を変える‐‐2030年の日本」
〜〜木村尚三郎さんの講演とタウンミーティング〜〜

日 時 2003年12月20日(土)13:30〜16:30
       子供を育てやすい、育てて良かったと思える社会づくりへの提言
少子化」は「高齢化」と同じくあるいはそれ以上に日本の将来にとって重要な問題で、シニア社会学会では「次世代育成支援こそがシニアの役割」との観点から、研究会で意見交換や討議をしてきました。一方、政府は今年3月「次世代育成支援対策推進法案および児童福祉法改正法案」を閣議決定しました。

今回は、第11回シニア社会塾の企画として木村尚三郎氏の基調講演を皮切りに、少子化問題への解決策を老若男女参加者の皆さんと一緒に考え、意見交換し提言しましょう。
                プログラム
T[基調講演] 「孫から、日本を変える‐‐2030年の日本」
             木村 尚三郎氏   少子化社会を考える懇談会座長(厚生労働省)
                        シニア社会学会会長 静岡文化芸術大学学長
    司 会  袖井 孝子氏   お茶の水女子大学教授・シニア社会学会副会長
U[タウンミーティング]
    参加者  木村 尚三郎氏  少子化社会を考える懇談会座長
          袖井 孝子氏   お茶の水女子大学教授
          吉岡 てつを氏    厚生労働省少子化対策室長
          榊原 智子氏   読売新聞社 編集局解説部
司  会   沖藤 典子氏   ノンフィクション作家 シニア社会学会理事
会 場 女性と仕事の未来館

<報告>
参加者:総数 73名 今回は初めて参加の方が多く、男性は60〜70代、女性は20代〜60代と各世代からの意見が多かった。木村尚三郎会長の基調講演は、技術文明が極まった今後は空間感覚が大切であり、子供は社会全体で育てる公の存在であるというお話で、第二部のタウンミーティングでは、吉岡・厚労省少子化対策室長からは、詳細な資料に基づいた次世代育成支援の施策の説明があり、袖井・お茶の水女子大教授は、パート勤務が圧倒的に多い女性勤労者のなかでフルタイム勤務の女性にしか育児休暇は与えられていない現状を指摘され、読売新聞解説部の榊原氏は、女性の生き方が大きく変化している現在、介護の社会化と同様に社会的・総合的な子育て支援への取り組みが必要であると主張された。その後会場からも活発な意見が述べられ、時間の経つのを忘れさせる活況であった。
 (大島・記)






 

 

シニア社会塾

2003年〜2006年活動報告