年金改革法は成立いたしましたが、国民の間には不満や不信の念が強く、与野党とも修正を考えているようです。年金の次は、医療、介護保険ですが、前途は多難です。シニア社会学会では、かねてより年金を中心として社会保障制度全体をカバーする研究会の必要性が説かれていました。2004年9月21日袖井孝子氏(お茶の水女子大学客員教授・当学会副会長)を座長とする研究会が発足しました。目的は、社会保障の実態と問題点を究明し、調査研究をする一方、提言書をまとめて関係省庁に提出することにあります。

座  長 袖井 孝子・お茶の水女子大学名誉教授(シニア社会学会会長)
事務局 袖井研究室
 

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◆第17回研究会
3月15日講師に濱谷浩樹氏(厚生労働省保険局老人医療企画室長)を迎えて「医療制度改革について」で開催されました。非常に関心のあるテーマのため会場一杯になる25名の方々が参加されました。濱谷講師の幅の広い情報に基づき今まさに国会でも審議が始まらんとするテーマをパワーポイントを使用して極めて分かり易くお話を頂いた後、参会者の活発な意見交換が行われました。
第18回研究会は、4月12日(水)18:00〜20:30 お茶の水女子大学 生活科学部本館315号 
講師:袖井孝子氏(お茶の水女子大学名誉教授)
タイトル:「社会保険庁改革について」で開催します。
皆様方多数のご参加をお待ち申し上げております。      (森健 記) 
◆第16回研究会
2006年1月25日(水)講師、浜田 陽太郎氏(朝日新聞記者)「メディアから見た医療制度改革、医療(給付)費の総額抑制を中心に」お茶の水女子大学で開催されました。11名の方が参加され、浜田講師の幅の広い情報に基づく興味深く且つ極めて分かり易いお話を頂いた後、参会者の活発な意見交換が行われました。
2月度の定例会はお休みにさせて頂きます。
第17回研究会は、次の通り開催されますので、皆様奮ってご参加下さい。
日時:3月15日(水)18時から20時30分、場所:お茶の水女子大学生活科学部本館315号 講師:濱谷 浩樹氏(厚生労働省保健局老人医療企画室長)タイトル:「医療制度改革について」   
◆第15回研究会
12月14日(水)講師に結城康博氏(社会福祉士・ケアマネジャー「新宿区役所勤務」)を迎え、テーマ:「介護保険法改正へむけての取り組み」場所:お茶の水女子大学にて開催されました。10名の方が参加され、結城講師が実際のご体験を通じての極めて分り易いお話を頂いた後、参会者の活発な議論が行われました。
第16回研究会は講師:浜田陽太郎氏(朝日新聞記者)テーマ:「記者の目から見た医療制度改革」1月25日(水)18時から20時お茶の水女子大学生活科学部本館315号で開催します。 
◆第14回研究会
11月16日(水)に開催されました。講師:渡辺 由美子氏(厚生労働省 老健局 計画課 認知症対策推進室長) テーマ:「改正介護保健法」 場所:お茶の水女子大学 生活科学部本館 315号室 にて開催されました。 
13名の方が参加され、渡辺講師がパワーポイントをご使用になり極めて分り易いお話を頂いた後、出席者の活発な議論が行われました。 
第15回研究会は講師:結城 康博氏(社会福祉士・ケアマネジャー「新宿区役所勤務」) テーマ:「介護保険改正へむけての取り組み」日時:12月14日(水)18時から20時 
場所:お茶の水女子大学 生活科学部本館 315号 で開催されます。
◆第13回研究会
10月29日(土)に開催された「シニア社会学会シンポジウム」に合流されました。
概要は、下記の通りです。
次回研究会は講師:渡辺 由美子氏(厚生労働省老健局 計画課 認知症対策推進室長)日時:11月16日(水)18時から 場所:お茶の水女子大学生活科学部本館315号 
テーマ「改正介護保険法」で開催されます。
シニア社会学会シンポジウム
  『 年金:ヤング対シニア 』 〜世代間の連帯は可能か〜

10月29日(土)上記シンポジウムが、袖井孝子氏(お茶の水女子大学名誉教授)・望月幸代氏(ミズ総合企画代表)の司会のもと、100名近くの聴衆を集めてお茶の水女子大学で開催された。
基調講演:橋本泰宏氏(厚生労働省年金局年金課企画官)
T.昨年(平成16年)の年金制度改正の要点
(1)年金制度の持続可能性の確保
これまでの5年ごとに保険料を見直す方式を改め、最終的な保険料の上限を法律で制定した。(2017年・厚生年金18.3%、国民年金16900円。それぞれ毎年0.354%、280円ずつ引上げる)
(2)世代間格差の是正
名目的な年金支給額は一定のまま、賃金・物価の伸び率へのスライド分を調整して、その伸び率を抑える方式を導入(マクロ経済スライド)
(3)多様な生き方・働き方への対応
離婚の際の厚生年金の分割、育児休業期間の保険料免除期間の延長、遺族年金の見直し、障害者年金の改善、高齢者の就業と年金など、多様化する生き方・働き方への対応を図った。
U.若い人たちの年金に対する誤解
(1)自分たちは年金をもらえない。

公的年金制度は、事前に積み立てた資金を老後に引出す制度ではなく、現役世代からシニア世代への「仕送り」の社会化である。現役世代が全く存在しなくなるときは、日本社会が崩壊するときである。
(2)自分たちは年金で損をする。
単純な損得計算で考えても、公的年金は、生保などの個人年金などより、はるかに割増しになっている。それは、国庫負担・事業主負担が加算されるからである。
V.世代間の連帯のために
(1)学校教育の大切さ

小学校の段階から、父親の払う保険料が、お祖父さんの年金を支えているといった公的年金制度の仕組み、世代間扶養の仕組みを知ってもらうことが大事である。
(2)年金を身近に感じてもらうために
若い世代に年金制度に関心を持ってもらうために、毎年の保険料納付の実績をポイント化して、その時点の年金受給見込み額を明示する方式を平成20年から実施する予定である。
(3)子どもが生まれ育ちやすい社会にするために
現在、正規社員から非正規社員への切替えなど、安定した雇用環境の維持が難しくなっている。若い世代が希望を持って働ける社会をつくることが、公的年金制度安定の一番の基本である。

パネリスト
駒村康平氏(東洋大学教授)

これからは高福祉・低負担、全員が得をする年金改革はありえない。平成16年改正で財政問題は一応解決したかに見られるが、今後、増加する非正規雇用者の問題、年金の一元化の問題は残されている。介護・医療保険との整合性を含めた社会保障全体を横断的にとらえる視点も今後の大きな課題である。
坂本純一氏(野村総合研究所)
平成16年の年金制度改正は、人口・経済環境の変化に適応できる体制をつくる画期的なものであった。世代間の負担・給付の格差の問題は、年金制度に限られたものではない。養育・教育・扶養・遺産・社会経済的インフラ等、きわめて多面的に存在する。これらを全体的にとらえる論議が重要である。
井原誠氏(社会保険労務士)
国民年金の空洞化(未加入者・保険料未納者の増加)、厚生年金の空洞化(未加入事業所・適用漏れ者・保険料滞納事業所の増加)は「国民皆保険」の大テーマを危うくする。国民全体の社会保障に対する知識や考え方のレベルを上げるため、義務教育に「社会保障」の科目を設けるべきである。

以上の論議に加えて、多数参加した学生を中心とするヤング世代と年金受給者であるシニア世代との間に、年金制度をめぐって活発な議論が展開され、誠に有意義なシンポジウムであった。    (文責・大島)
◆第12回研究会
9月21日(水)18:00〜20:002、会場:お茶の水女子大学にて。
講師:ハラルト・コンラット博士(ドイツー日本研究所 研究員)を迎え、テーマ:「ドイツの年金と介護保険―現状と課題」と題して講義がありました。出席者は14名。
第13回社会保障研究会は、10月29日(土)開催される“年金シンポジウム”に合流されます。
第14回社会保障研究会は、日時:11月16日(水)18:00〜20:00、
場所:お茶の水女子大 学生活科学部本館315号。
講師:渡辺 由美子氏(厚生労働省老健局計画課 認知症対策推進室長)
テーマ:「改正介護保険法」で開催されます。
第12回研究会
7月
22日(水)18:0020:30、お茶の水女子大学において、講師:高原 亮治氏(上智大学総合人間科学部社会福祉学科教授、財団法人 日本医療機 評価機構 副理事長)に、テーマ:「現代医療史と平成18年医療改革」と題して講義がありました。講義のあと参加者を交えて活発な意見交換が行われました。出席者は13名。

次回は、
下記の通り開催いたします。
日時:9月21日(水)18:00〜20:30
場所:お茶の水女子大学・生活科学部本館315室
講師:ハラルト・コンラット博士(ドイツ--日本研究所 研究員)
テーマ:「ドイツの年金と介護保険---現状と課題」
なお、講義は日本語で行われます。


10月度定例会は、シニア社会学会主催で開催される下記のシンポジュームに合流しますので、是非ご出席をお願い致します。
  タイトル:「年金:ヤング対シニア〜世代間の連携は可能か〜」

日時:20051029(土)13:30116:30 場所:お茶の水女子大学 共通講義棟2201  基調講演 橋本 泰宏氏 厚生労働省年金局年金課 企画官

◆第10回研究会
6月15日(水)18:00〜20:00、お茶の水女子大学において、講師:植村尚史氏(早稲田大学人間科学部教授)によりテーマ:「介護保険の風景はどう変わるか?」と題して講義がありました。講義のあと参加者を交えて活発な意見交換が行われました。出席者は11名でした。
次回は、講師:高原 亮治氏(上智大学総合人間科学部社会福祉学科 教授、財団法人 日本医療機能評価機構 副理事長)。 
日時:
7月20日()18:00〜20:00。場所:お茶の水女子大学 生活科学部本館。テーマ:「現代医療史と平成18年医療改革」で開催されます。
(お詫び:JAASニュース第61号の記事の中で一部誤りがありましたのでお詫び致します。)

◆第9回研究会
5月18日(水)18:00〜20:00、お茶の水女子大学において、年金問題を纏めるにあたり袖井 孝子氏(お茶の水女子大学大学院客員教授)望月 幸代氏(ミズ総合企画代表取締役)の両氏を提言者として「年金改正」積み残された課題・・・女性の年金、一元化、未納問題について問題提起のあと活発な意見交換が行われました。出席者は12名でした。
次回は、講師:藤木 則夫氏(厚生労働省老健局介護保険課長) 
日時:6月15日
(18:00〜20:00。場所:お茶の水女子大学 生活科学部本館315室。テーマ:「介護保険の風景はどう変わるか?」で開催されます。
◆第8回研究会
4月13日(水)18:00〜20:20。お茶の水女子大学で、永瀬 伸子氏(お茶の水女子大学助教授)を講師として開催。
テーマは「児童への給付と高齢者への給付の比較」
出席者は13名。講義のあと、活発な質疑及び意見交換が行われた。
第9回は、下記のテーマで問題提起と話し合いを予定。
提言者:袖井 孝子氏(お茶の水女子大学大学院客員教授)、望月 幸代氏(ミズ総合企画代表取締役)
日時:5月18日(水)18:00〜20:00。
場所:お茶の水女子大学生活科学部本館。
テーマ:「年金改正」積み残された課題・・女性の年金、一元化、未納問題など。
◆第7回研究会
2月23日(水)18:00〜20:20、お茶の水女子大学において、坂本純一氏(野村年金マネジメント研究会事務局長、前厚生労働省年金局数理課長)を講師として開催されました。
当日のテーマは「平成16年財政再計算をめぐって」
出席者は13名で、坂本氏の講義のあと、活発な質疑及び意見交換が行われました。
次回第8回研究会は、講師:永瀬 伸子氏(お茶の水女子大学助教授)、4月13日(水)   18:00から、「児童への給付と高齢者への給付の比較」についてお話を伺います。
場所:お茶の水女子大学生活科学部本館。
◆第6回研究会
2月16日(水)18時〜20時、お茶の水女子大学にて朝日新聞記者・松浦 新氏を講師に迎えて開催しました。
当日のテーマは「年金をめぐる誤解・・・・世代間の対話が成り立たない理由・・・」。出席者は16名で、松浦氏の講義のあと、活発に質疑及び意見交換を行いました。
次回は、講師:坂本 純一氏(野村総合研究所)、3月23日(水)18時から・「年金財政は大丈夫か」のタイトルで進めます。場所:お茶の水女子大学生活科学部本館を予定。
◆第5回研究会
1月19日(水)18時よりお茶の水女子大学において、井原 誠氏(社会保険労務士)を講師として開催されました。
当日のテーマは、「最近の年金相談事例について―〔誤解の多い点〕―」。出席者は16名で、井原氏の講義のあと、活発な質疑及び意見交換が行われました。
次回は、2月16日(水)18時から、松浦 新氏(朝日新聞記者)の「最近の年金相談事例について―〔誤解の多い点〕―No.2」。お茶の水女子大学生活科学部本館にて開催予定。
◆第4回研究会
12月1日 お茶の水女子大学において、内閣府参事官の増田 雅暢氏を講師として開催しました。
テーマは「少子化の現状と課題―少子化の流れを変える」。出席者は20名。
次回は、日時:05年1月19日(水)18:00から、講師:井原 誠氏(社会保険労務士)、タイトル:「最近の年金相談事例について―誤解の多い点」、場所:お茶の水女子大学生活科学部本館315室にて開催。
◆第3回研究会
10月26日(火)18:30お茶の水女子大学において、日本経団連国民生活本部長の松井博志氏を講師として、第3回研究会を開催しました。
当日のテーマは、「社会保障制度改革の方向性」。出席者は21名で、松井氏の講義のあと、活発な質疑および意見交換が行われました。
次回研究会は、講師:増田雅暢氏(内閣府参事官)、日時:12/1(水)18時から、場所:お茶の水女子大学生活科学部本館315室にて開催予定。
第2回研究会
10月6日(水)18時からお茶の水女子大学・生活科学部本館で21名が参加して開催されました。
基礎的な勉強会の第1弾として、連合・生活福祉局長の小島 茂氏を講師として、『年金制度の課題と今後の抜本的改革に向けて』と題して、資料にもとづいて説明が行われ、活発な質疑が交わされました。

次回は、10月26日(火)18時からお茶の水女子大学・生活科学部本館・315室にて
経団連・国民生活本部長の松井 博志氏を講師として第2弾の勉強会が予定されています。
<注>
前回予告の11月10日は講師の都合により変更しましたので、11月の例会開催はありません。

第1回研究会
9月21日(火)18時から袖井孝子氏(当学会副会長・お茶の水女子大学客員教授)を座長として新しい研究会が発足しました。参加者は18名、
マスコミ・連合・官庁などの現役の方をはじめ多彩な顔ぶれで、参加者の自己紹介のあと下記3点を決めました。
1) 会の名称とテーマの絞り込み:次回以降に決定する。
2) 開催の頻度:毎月1回 
  年内は次の通りとし、先ず基礎的な勉強から取りかかることとなりました。
  10月6日(水)11月10日(水)12月1日(水)いずれも18時〜20時
3)運営方法:会費制
事務局は袖井研究室が担当しております。