JAAS News 第 86 号       シニア社会学会事務局  2007 年 1 月 12 日

2007年 新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。
シニア社会学会会員の皆様におかれましてはお健やかに新年をお迎えのことと拝察申し上げます。 昨年は「美しい日本」を標榜する安倍政権が発足し、日本経済も堅調に推移しつつあります。しかしながら、一方でいじめによる少年たちの自殺や、社会的弱者に対する虐待・ニートの増加、粉飾決算・偽装建築など職業倫理にもとる事件により社会的不安は払拭できず、暗澹たる思いに駆られます。どのようにして本来の格調高い美しい日本をとりもどし、個人も社会も愛に満ちた幸福な社会を実現して行くか、豊富な知識と英知に満ちたシニアのメンターとして、私たちの役割と責任は極めて重大です。
私たちはシニアが先ず自立し、自らの自己実現を図りつつ次世代に何が残せるかが大きな課題だと考えます。
シニア社会学会も本年は新たに医学系の学者・研究者に参画願い、従来の社会学者・市民団体・一般市民ともども少子高齢化が加速するわが国にあって、誰もが幸福に生きられる老若男女共同参画社会の実現に向け皆が共に考え、議論し、学び、楽しみ、提言・行動するといった幅広い活動をする学会でありたいと強く願うものです。
会員の皆様がこの学会に参画されることによって社会・心理・医・食・住・人間関係など多面的に有効な情報を得るとともに、新たな仲間にも出会うことが出来、必ずや自らの人生に新たな発見と指針を得られるものと確信いたします。
就任後3年目を迎える私は全く新たな視点から当学会を顧みその発展のための対策を講じその社会的使命を果たす所存であります。
会員の皆様と共に考え語りあい行動して行く考えであります。
年頭にあたりまして皆様のご健勝とご活躍をお祈り致します。

シニア社会学会 会長 福原義春

<目次>

1. 新春のご挨拶

2. お知らせ

3. シニア社会塾・研究会案内および報告

おしらせ

1. 第6回大会研究・事例発表募集
2007 年 6 月 14 日(木)に予定されているシニア社会学会第6回大会において、会員各位で既に活動されている事例または特に研究されているテーマについて、次の要領で発表希望される方を募集します。発表の場は全体会・分科会等大会の構成を決定の上改めてお知らせする予定です。
(1)研究テーマまたは事例のテーマ
    当学会の指向するエイジレス社会の実現にかかわるもので、未発表のもの。

(2)発表時間: 10 分以内に収めていただきます。
(3)応募方法:発表要旨をA4用紙1枚程度にまとめ、 3 月末日までに、まず、    

参加の申し込みを当学会事務局まで郵送・ FAX ・電子メールのいずれかの方法でお送りください。                              ( 田村記 )

2. 「会員の声」募集
2007 年度版「エイジレスフォーラム」第5号に掲載いたします『会員の声』を会員の皆様から募集いたします。日ごろ考えていること、学会に望むことなどテーマは自由です。文字数: 600 字〜 800 字(題名は必ず付ける)、締切り: 2 月 20 日。期限までに、事務局宛電子メール又は FAX にて投稿下さい。尚、校正は行いません。 (編集委員 武者記)

シニア社会塾・研究会案内・報告

前月に開催されました会のご報告とこれから開催される会のご案内を申し上げます。お問い合わせ、お申し込みは事務局までお願いいたします。

FAX 03-5778-4728  E-mail jaas@circus.ocn.ne.jp

■ シニア社会塾
シリーズ第7回開催のご案内
「老若共同参画社会はどういう社会か」を基本コンセプトに行っているシニア社会塾のシリーズ展開。 2007 年度最初の第7回目となります。
講師は、毎日新聞編集委員の荒井 魏氏です。演題は、「良寛に学ぶ生涯学習」。一人の「生涯学習者」として良寛の第2の人生を追うと、その透徹した人生観、無一物に近い物に依存しない生活、自然との触れ合い、地域に溶け込む姿勢、諸芸術活動による心の豊かさなど、今様「老若共同参画社会」の実現ともいえます。

今回より会場が、市谷日大会館に変更になります。ご注意ください。

講師:荒井 魏 氏(毎日新聞編集委員)
演題:「良寛に学ぶ生涯学習」
日時: 2007年1月27日(土) 15:00〜17:00
会場: 市谷日本大学会館(本部) 203 号室  TEL : 03−5275−8110
東京都千代田区九段南4−8−24 私学会館(アルカディア)向かい側(靖国通り沿い) JR/ 都営地下鉄新宿線 / 東京メトロ有楽町線 / 南北線・市谷駅・ A2 出口徒歩1分
地図はこちら?  http: www.nihon-u.ac.jp/site/access.html
定員:50名 参加費:会員1000円、一般1200円 主催:シニア社会学会

■  社会保障研究会報告
第24回社会保障研究会報告
日時: 12 月 13 日 ( 水 ) 18:00 〜 20:30
場所: お茶の水女子大学 生活科学部本館315号室
講師: 淺川 澄一氏(日本経済新聞社編集局生活情報部編集委員)
テーマ:改訂介護保険法の狙いと現場の動向―掛け声倒れの認知症ケア
@介護保険制度の改正⇒「自由選択・契約」から「自立支援・措置」への逆戻り。A施設ケア・病院死から在宅ケア・在宅死への転換。B医療保険と介護保険で 38 万床ある療養病床を 2012 年度までに 15 万床に削減、その分を老人保健施設や有料老人ホームに転換する。C在宅へのシフトは、公的医療・介護の費用を減らすのが狙い。減った分は患者の費用が増えたり(居住費・食事代負担)家族の負担が重くなるコストシフトとなる。D自治体住民限定・認知症から重度対応の小規模多機能居宅介護施設の建設が急務だが、看護師・保健師などのスタッフがそろえられるかどうかが大きな課題となる 。

第25回社会保障研究会 のご案内
日時: 1 月 24 日 ( 水 ) 18:00 〜 20:00
講師: 西村 淳氏(環境省廃棄物・リサイクル対策部リサイクル推進室長)テーマ:社会保障の明日
場所: お茶の水女子大学 生活科学部 本館315号室
地図はこちら? http://www.ocha.ac.jp/access/index.html (大島記)

■  老若共同参画社会研究会
第1 5 回研究会開催報告
第 15 回研究会は、 12 月 15 日 ( 金 ) 早稲田大学高田牧舎 3 階人総研会議室で 19 名が参加して開催されました。
テーマは、「肯定的エイジズムについて」と題して都築賢二氏からの問題提起でした。意見交換の後、濱口座長から総括がありました。

第1 6 回研究会のご案内
日時: 1 月 19 日 ( 金 ) 17:00 〜 19:00
講師: 濱口晴彦研究会座長 (早稲田大学名誉教授)
テーマ : 『「老若共同参画社会」への提案や疑問に答える試み』
これまでの研究を踏まえこれからの方向について意見交換をしたいと思います。
場所: 早稲田大学高田牧舎 2 階人間総合研究センター分室  3 階会議室
地図はこちら? http://www.jinsoken-waseda.jp/about/traffic.html ( 島村記 )

■  次世代育成支援研究会
1 月の研究会のご案内
日時:  1 月 12 日(金) 18:00−20:00
講師: 下田健人氏(麗澤大学国際経済学部教授)
「 IT 企業のワークバランス策」
場所: 子育て広場「あい・ぽーと」(旧港区立青葉幼稚園)
東京都港区南青山2−25−1
地図はこちら? http://www.ai-port.jp/main/map.html (武者記)

■  雇用における年齢差別研究会
日時: 2月2日(金) 18:30−20:30
場所: 慶應義塾大学 三田校舎 研究室棟 4 階 449 会議室
地図はこちら ? http://www.keio.ac.jp/access/mita.html ( 黒澤記 )

■ 昭和女子大学オープンカレッジ講座報告
10 月 12 日からスタートした昭和女子大学オープンカレッジ講座は、おかげさまで盛会のうちに全 10 講座を終了いたしました。 12 月 12 日、 19 日の講座内容をご報告します。ご協力いただきました講師の方々、昭和女子大オープンカレッジスタッフの皆様、そしてなによりも全講座を熱心にご聴講いただきました会員の皆様に御礼申し上げます。

12 月 12 日「 40 歳からの素敵〜カラーコーディネーションとおしゃれの秘訣〜」
講師:加藤みどり子 (株)資生堂ビューティーソリューション開発センター
パリ在住時代の文化・ファッションと、資生堂に担当したプロモーションとモデルのメーキャップについてのお話、また、モデルを起用したデモンストレーションでは、全身がすっきり見える洋服とメーキャップのコーディネート、顔を美しく演出する色選び、立ち方と歩き方のコツなど「印象美人」を実現するための実践的なノウハウを実演を交えて紹介。メインテーマである『「美しく」「かっこよく」歳を重ねるということ』にぴったりの内容の講演だった。

12 月 19 日「美しくそして幸せに生きるヒント〜若さを保つ 10 か条〜」
講師:尾澤 達也 (株)資生堂顧問、シニア社会学会理事
今講座の締めくくりとなる講演で、パワーポイント 102 枚とVTRを駆使し、受講者を飽きさせることのない内容盛り沢山の講演であった。導入部では、世界レベルでの進む少子高齢社会について、サクセスフルエイジングということを分かりやすく解説。講座の前半では、「皮膚のエイジング・皮膚老化の 3 悪とその防止」「皮膚はセンサー」など「皮膚科学の進化とスキンケアの最前線」について演者が提唱した『モイスチャーバランス理論』に基づいた話の展開であった。後半は、「5感論」「5感の魔力」など「5感」の大切さを力説し、最後は、「人生」について演者の「幸福論」から「人生は見方で変わる」「人生の秋を美しく」そして、シニアに向け「残り時間にできること−次に生きる人たちへ」の提言と「若さを保つ 10 か条」に加え、− 今生きるものは常に次に生きるもののために何が出来るかを考え行動することを忘れてはならない。老後は人間に与えられた神からの贈り物である。だからと言って、ただ楽しむだけではなく、私たちは知と経験のリーダーであり続けることが大切である−と、 70 名の受講者に向け熱いメッセージ を贈り、講座を華やかに締めくくった。
本講座の閉講にあたりシニア社会学会理事として、受講者、講師の方々、昭和女子大オープンカレッジスタッフの方々、(株)資生堂に謝辞と慰労のご挨拶があり講座を終了した。 ( 田村記 )

編集後記:
あけましておめでとうございます。事務局一同、会員の皆様のご多幸とご健康をお祈り申し上げます。この号より JAAS News のスタイルを変更いたしました。皆様の忌憚のないご意見をお待ちしております。本年も宜しくお願い申し上げます。

(1 月担当 伊東)


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