JAAS News 第67号をお届けします。
シニア社会学会事務局 2005.11.4. ・・・・目次・・・・ 1.福原会長講演会の案内 2.シニア社会学会シンポジウムin新潟・報告 3.研究会活動報告 4.シニアニュース --------------------------------------------------
1.福原義春・シニア社会学会会長講演会
「サクセスフル・エイジング〜美しく年を重ねる〜」
本年6月の年次総会で新しく会長として産業界出身の福原義春氏(資生堂・名誉会長)が就任されました。 新会長を迎えて、次の要領で講演会と交流会を開催いたします。
“迫り来る超高齢社会に向かって、次世代のために何をしなければならないのか、何ができるのか、世なおし活動をすすめるため、老若共同参画社会実現のため立ち上がった学会です”という設立の理念をこの機会にもう一度見つめなおしたいと思います。
福原会長が提唱されてきた「サクセスフル・エイジング」を中心に、シニア社会学会のこれからについてお話しいただき、会長と膝を交えて語る交流会という企画です。 会員の方・一般の方、多くのご参加をお待ちしています。
□日時:11月29日(火) 15:00〜16:30 福原義春氏講演(60分)、クロストーク(30分) 「サクセスフル・エイジング〜美しく年を重ねる〜」 16:40〜18:00 交流懇親会(於:ザ・カフェテリア)
□会場:慶應義塾大学(三田)南校舎421号室
東京都港区三田2−15−45(JR田町駅・地下鉄三田駅から徒歩約7分) □参加費:無料(会員・一般の方とも)
交流懇親会の参加費は、3000円 □参加申込みとお問い合せ 下記のシニア社会学会事務局まで、メールまたはFAXで
2.シニア社会学会シンポジウムin新潟 「エイジレス社会をめざして」報告
10月8日(土)上記のシンポジウムが、200名近い聴衆を集めて新潟市で開催された。まず、基調講演で、袖井孝子氏(お茶の水女子大学名誉教授・当学会副会長)が、現代の高齢者は社会的弱者ではなく9割近くが元気で活動的であり、社会的サービスの受け手から担い手になり、暦年齢に関らず社会活動をするエイジレス社会が、これからの理想である、というお話をされ、続いてのシンポジウムでは、新潟市在住の小林美代子氏(共催のパワフル・エイジング研究会代表)から、当研究会の発祥は、10年前に「老いの泉」の著者ベティ・フリーダンを招いてのフォーラムであり、現在元気な高齢者のパワーがまだまだ社会的に活用されていないと主張され、度山徹氏(厚労省少子化対策企画室長)は、行政も「次世代育成支援対策推進法」など、いろいろ少子化対策に取り組んでいるが十分ではなく、これからも@若者の自立支援A子育ての不安・負担の軽減、職場環境の改善B子育て支援社会の構築などの視点から努力してゆきたいと話された。篠田昭氏(新潟市長)は、新潟市は少子・高齢化で全国平均を10年位先取りしており、当面の大問題である。また、もともと新潟市は女町といわれ、女性のパワーが強いところであるが、市役所の役職でも女性の登用がきわめて少ないなど、その力を十分に活用する体制ができていない。また、1人あたり老人医療費は、長野市についで少なかったのが、町村合併によって、5〜6位に下がってしまったので、当面、とりあえず以前の2位にもどしたいというお話をされた。コーディネーターの沖藤典子氏(ノンフィクション作家)からは、シニア世代は、子育てについても自分の体験を絶対視する傾向があり、現在の子育ての環境の変化についての理解が十分ではない。また、子育て専業の主婦のほうが、仕事をもつ母親よりも子育ての不安が強い傾向があるなどの指摘がされた。会場との質疑応答も活発に行われ、雨天にもかかわらず、多数の聴衆の熱気に包まれたシンポジウムであった。 (報告 大島)
3.研究会活動報告
◆雇用における年齢差別研究会
10月20日(木)18:00〜20:00慶應義塾大学で清家座長以下9名の参加で開催しました。今回は、年齢差別等の欧米の実情および日本の今後の取り組むべき課題について、清家教授より約40分間レクチャーを受けました。その中で印象的だったのは、「定年制廃止後には、本来の能力・成果主義になる」ということでした。
企業のエイジレス度指数アンケート内容の検討も最終段階を迎え、活発な意見交換後、次回の研究会で最終決定することとなるなど意義深い研究会となりました。
次回は、11月28日(月) 18:00〜20:00慶應義塾大学(三田)研究室棟4階446号室で開催します。 (黒澤・記)
◆「老若共同参画社会」研究会
第2回研究会は、10月21日(金)早稲田大学で23名が参加して開催されました。テーマは、当研究会のあり方について各人から提出されたリポートの発表が行なわれました。濱口座長の総括として、(1)各人の報告は多様性と共に共通性があること。(2)5つのことばにまとめることが出来ること。すなわち@広める A深める B研める(キワメル) C貢献する D関わる の5つである。 (3)そして当研究会の位置付けとして、@運動体としてどうあるべきか A研究会としてどうあるべきか B参加者の問題意識と主体性の問題 に集約することが出来ると述べられました。
第3回研究会は、11月18日(金)17時から19時まで、早稲田大学高田牧舎2階人総研会議室で行ないます。テーマは、2つの講義と意見交換です。 (1)「男女共同参画社会基本法」について 講師:永澤秀夫氏 (2)「高齢社会対策基本法」について 講師:福元公子氏です。
当研究会に参加希望の方、その他お問い合わせ等は、事務局当研究会担当の島村まで。(島村・記)
◆社会保障研究会
第13回社会保障研究会は、10月29日(土)に開催された「シニア社会学会シンポジウム」に合流されました。 (概要は次号で紹介します)
次回研究会は講師:渡辺 由美子氏(厚生労働省老健局計画課 認知症対策推進室長)
日時:11月16日(水)18時から 場所:お茶の水女子大学生活科学部本館315号 テーマ「改正介護保険法」で開催されます。 (森・記)
◆ユニバーサル・デザイン・スタデイ(UDS)研究会
10月12日(水)午後6時から8時・原宿アエカ事務所で行われました。UDSは今後の活動をより発展させるためNPO法人「ユニバーサル・デザイン・スタデイ・結い」略称「UDS結い」として出発することとし、認可は1月ごろの予定です。
上野トイレマップの作成を通じて、今後の活動の資金を集めたり、協力、後援を得たりするためには、NPO法人化が必須と判断しました。
組織の概要は、理事長・野坂和男、副理事長・朝日嘉郎・秋山巌生、理事・河西和彦・轡田隆史・合木洋、理事・事務局長・吉田健一、監事・井上雅之、の布陣です。
UDS研究会のNPO法人化については10月28日の当会運営委員会にて報告され、了承されました。
次回定例会は、11月9日(水)午後6時から原宿アエカ事務所で行われます。 (井上・記)
◆
次世代育成支援研究会
10月度の研究会は、10月13日(木)18:00〜、南青山の子育てひろば「あい・ぽーと」にて開催されました。
今回は資生堂CSR次長 山極清子氏をお招きして、資生堂における次世代育成支援行動計画(「ワーク・ライフ・バランス」実現をめざすアクションプラン)についてお話いただきました。
その内容は◎アクションプランの期間:次世代育成支援対策推進法は2005年〜2014年までの10年間の時限法ですが、資生堂のアクションプランは2005年4月1日〜2007年3月31日までの2年間を計画期間とする第1期行動計画として推進。2006年度見なおしを行ない、2007年度から第2期行動計画を策定して取り組む。
◎具体的なアクションプラン展開については:@ワーク・ライフ・バランス研修の実施。A社長からのメッセージ(ワーク・ライフ・バランス実施に向けた意志表明)と共に、資生堂グループ社員に配布される。また、具体的なアクションプランはアクション1〜10まである。マーケットに影響力を持つ大手企業として、資生堂の次世代育成支援行動計画の成果を期待したい。
お知らせ:次世代育成支援研究会は諸般の事情により11月度より休会となります。研究会の皆様ご了解下さい。閉会ではありませんので、再開催日程については別途お知らせいたします。(武者・記)
4.シニアニュース
(1)「介護保険改正とまちづくりの役割」セミナー(社団法人コミュニティネットワーク協会主催)
11月26日(土)13:30〜15:00 於:東京家政学院 三番町キャンパス 参加費:500円
□基調講演「公的介護保険の改正とまちづくりの役割」桑田俊一氏(厚生労働省)
□対談「公的介護保険改正がまちづくりにどのような影響をもたらすか」桑田俊一氏×袖井孝子氏(お茶の水女子大学名誉教授・当会副会長・(社)コミュニティネットワーク協会会長)
□問い合わせ・申込先:コミュニティネットワーク協会TEL03-3547-3882 FAX3547-3883
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