JAAS News第64号をお届けします。
シニア社会学会・事務局:2005.8.5
・・・・目 次・・・・
1.第4回定時総会・研究発表大会報告(その3)「会員による研究・事例発表」 2.研究会活動報告&次回の予告 3.お知らせ「シンポジウムin新潟」開催 ----------------------------------------------
1.第4回シニア社会学会・研究発表大会報告(その3)
「会員による研究・事例発表」
(1)伊藤参午氏 「シニア世代の生活と意見」
所沢市の老人憩いの家利用者を対象にアンケート調査を行い、男女とも元気で前向きに生きている実態を明らかにした。
(2)黒澤眞澄氏 「キャリアカウンセリングと社会学との融合を目指して」
大学生のキャリアカウンセリング延べ800人の実績を通じて、心理学として輸入されたキャリアカウンセリングが社会学と融合すると高い効果が得られるので、今後その方向に進めたいとの話があった。
(3)渡辺啓巳氏 「地域の福祉力・農村地域の事例から」
岩手県宮守村で宮守川上流生産組合を組織し、地域の農業を支えあう体制を作り、65〜70才の人達で年間700万円/人という高い農業生産を可能にした。
(4)西田由紀子氏 「現代日本の夫婦像を読み解く・夫婦は『で』の時代」
1993〜2004年朝日新聞の投書欄記事をテクストデータにしてスクリプト分析を行い「夫婦で+何々する」というスクリプトが日常活動に浸透しており、現代において夫婦の絆を模索している実態を明らかにした。
(5)福元公子氏 「団塊の世代の意識調査からパソコン・携帯電話の利用状況について」
新潟県立村上高校卒業の団塊世代765名にアンケート調査を行い、354名から解答を得た。パソコン利用者および利用回数で男女間に大きな差がみられた。携帯電話ではそれほど大きな差はみられなかったが、ハイテク時代の機器操作に男女格差、地域格差があることが明らかになった。
短い発表時間にもかかわらず、今年も例年と同様に高いレベルで充実した内容の発表だった。 (伊豆山・記)
2.研究会報告
◆「望ましいシニア像」研究会
7月22日(金)早稲田大学高田牧舎2階人総研にて21名が参加して開催。
テーマは、@濱口座長による「老若共同参画社会を考える視点」と題するレクチャー
A当研究会の今後のテーマについての意見交換の2つ。
濱口座長は「老若共同参画社会」の考え方の原点を配布資料に基づいて解説することにより、参加者一人一人に今後の当研究会のテーマについて考えてもらうという趣旨で講義されました。当研究会の今後については、活発な意見交換の結果、「望ましいシニア像」研究会は今回をもって発展的解消し、次回から「老若共同参画社会」研究会と称する研究会を新たに発足させることに決まりました。
第1回「老若共同参画社会」研究会は、9月16日(金)17時から19時まで早稲田大学高田牧舎2階人総研会議室で行ないます。
「老若共同参画社会」の構築は、当シニア社会学会の原点であり、本年度の活動計画にも明示されています。
第1回のテーマは、新研究会の運営について意見交換を予定していますので、是非とも多数の方の参加を期待しています。お問い合わせ等は、事務局当研究会担当の島村まで。
(島村・記)
◆社会保障研究会
・第11回社会保障研究会は7月22日(水)18:00〜20:30、お茶の水女子大学において、講師:高原 亮治氏(上智大学総合人間科学部社会福祉学科教授、財団法人 日本医療機能評価機構 副理事長)に、テーマ:「現代医療史と平成18年医療改革」と題して講義がありました。講義のあと参加者を交えて活発な意見交換が行われました。出席者は13名。
・ 第12回社会保障研究会は、9月21日(水)に開催される予定ですが詳細決まり次第お知らせ致します。
・ 社保研の10月度定例会は、シニア社会学会主催で開催される下記のシンポジュームに合流しますので、是非ご出席をお願い致します。
●タイトル:「年金:ヤング対シニア〜世代間の連携は可能か〜」
日時:2005年10月29日(土)13:30〜16:30 場所:お茶の水女子大学 共通講義棟2号館201室 基調講演 橋本 泰宏氏 厚生労働省年金局年金課 企画官。 以上 (森・記)
◆雇用における年齢差別研究会
2005年7月21日(木)18:00〜20:00に清家座長以下5名で、慶應義塾大学三田校舎にて開催。「エイジレス度指数」調査表の作成も最終段階を迎え、フェイスシートとアンケート部分の最終修正を清家座長指導のもと研究会員の積極的な意見交換がされ、研究会員の自主的活動を体現する内容となりました。次回の研究会において、「エイジレス度指数」調査表の最終案承認・案内状の内容承認を得て、いよいよ本格調査へ向けた具体的活動方針へと展開することとなります。
次回開催は8月下旬を予定、期日は未定。当研究会では新規研究会員を募集しております。是非多数の方の参加をお待ちしています。 お問い合わせは事務局・黒澤まで。 (黒澤・記)
◆
次世代育成支援研究会
7月度の研究会は、7月14日(木)18:00〜20:00、櫻井浩子氏(中央大学研究開発機構専任研究員)をお招きして「企業と子育てNPOの連携に関する調査から見えてきたこと」についてお話を伺いました。
8月度は、厚生労働省・少子化対策企画室長 度山 徹氏をお招きして、「次世代育成支援対策推進法に関する最新の情報」についお話しいただきます。 日時:8月11日(木)18:00〜20:00、場所:南青山子育てひろば「あい・ぽーと」。多くの皆様のご参加をお待ちしています。事務局 武者宛ご連絡下さい。 (武者・記)
◆ユニバーサル・デザイン・スタディ(UDS)研究会
朝日新聞8月3日(水)東京版トップに“UDS上野トイレマップ”が紹介されました。カラー写真つきです。「評判も上々だ」と、とても好意的な内容になっています。タイトルは「上野の親切トイレ紹介」「外出の悩み解消、シニア社会学会無料冊子」。シニア社会学会の行動する側面の良きアピールとなっています。ぜひご覧になってください。
研究会は7月12日(火)原宿・アエカ事務所で行われ、参加者は聴講会員1名を含め8名。「上野トイレマップ」の評価と今後のUDSの方向性を検討した。トイレマップだけでいいのかという指摘もあった。UDの視点からトイレ問題を深堀しながら、当面トイレマップ作りに絞っていくことにした。ヴィジットキャンペーンと連動して「4カ国語上野トイレマップ」、台東区役所から要望のある「浅草トイレマップ」など候補がある。
次回研究会は、8月9日(火)18:30から原宿・アエカ事務所で開催。 (井上・記)
3.お知らせ
【シンポジウムin新潟:エイジレス社会をめざして】が開催されます。
日時:2005年10月8日(土)午後1時から、会場:新潟市万代市民会館6階ホール。趣旨及び目的:年齢にかかわりなく、個人がその持てる能力を活かし、社会に参加するエイジレス社会、高齢者が次世代育成に協力する「老幼共生社会」の実現を目指す。一般大衆に対する啓発を目的とします。 基調講演:袖井孝子氏(お茶の水女子大学名誉教授・当会副会長)、
シンポジスト:度山 徹氏(厚労省・少子化対策企画室長)、篠田 昭(新潟市長)、小林美代子(パワフル・エイジング研究会代表) コーディネーター:沖藤典子(ノンフィクション作家・当会理事)。
詳細については、JAAS
News65号にてお知らせします。
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